大阪公立大学 小型人工衛星開発(SSSRC)
4月 1, 2022
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概要
大阪公立大学 宇宙システム・宇宙科学研究センター(SSSRC) において, 小型人工衛星 OMUSAT-3 および ひろがり の開発・運用に携わりました. 担当したのは通信系であり,ミッション部とバス部の双方にまたがる領域として, 衛星全体の深い理解が求められるポジションです.
通信系の開発内容
担当した通信系は,衛星と地上局を結ぶあらゆるリンクを網羅していました.
- 健全性データ(ハウスキーピング / テレメトリ): 電力,温度,姿勢,各サブシステムの 状態など,衛星の健全性を示すデータのダウンリンクを設計・実装しました.
- アップリンク(テレコマンド): 地上局から衛星へコマンドを送るアップリンク系を構築しました.
- ダウンリンク(ミッションデータ): ミッションペイロードのデータを地上へ確実に届けるため, リンクバジェットや軌道条件に応じたダウンリンク設計を行いました.
通信系は電源系・OBC・姿勢制御系などすべてのバスサブシステム,およびミッションペイロードと インタフェースするため,衛星全体を俯瞰して把握することが不可欠でした. 電力収支や熱設計の制約を踏まえたうえで,プロトコルフレーミングや誤り訂正まで一貫して担当しました.
SSTV — アマチュア無線家向けの地球画像放送
OMUSAT-3 における独自のミッションとして,SSTV(Slow Scan Television) 送信を 設計・実装しました. SSTVはアマチュア無線コミュニティで長く使われてきた狭帯域画像伝送方式であり, 音声帯域信号から一般的な短波受信機で画像を復元できます.
このミッションの目的は,軌道上から撮像した地球の画像を放送し, 世界中のアマチュア無線家が通常の受信機で受信・デコードできるようにすることでした. 変調方式・カラーエンコード・同期・タイミングを含むSSTVのプロトコルスタック全体を 宇宙機応用として一から実装した経験から,SSTVを深く理解しています.
ひろがり
OMUSAT-3 に加えて,SSSRCで開発された別の小型人工衛星 ひろがり の 開発・運用にも参加しました. 打上げ前の統合・試験から軌道上運用・異常対応まで,複数のミッションフェーズを通じて 幅広い実践的経験を積みました.
所属

著者
Kota Ikeno
(he/him)
Phd Student at Tohoku University
Deployable Physical AI for reliable autonomy.
I build localization and mapping systems that stay robust in challenging environments by combining robotics and wireless sensing.